起立性調節障害
起立性調節障害とは・・・
心臓・血管・腸などの働きを調節している自律神経のバランスが乱れることにより起こります。
体が急速に成長する小学校高学年以降に次第に増加する傾向があります。男児より女児に多く見られ、春から夏にかけて発症しやすい病気です。
命にかかわる病気ではありませんが、いろいろと不快な症状が現れる為、日常の生活にしばしば重大な影響が出ることがあります。
自律神経のバランスの乱れ
血管を収縮させる能力の低下
下半身に血液がたまりやすい
- 脳貧血(めまい・頭痛・たちくらみ)
- 動悸
- 腹痛 など
症状を軽減させる方法として・・・
- 起床・起立はゆっくりと30秒以上かけて行う。
- 夜更かしや朝寝坊の生活を改善し、規則正しい生活リズムを身につける。
- 適度な運動をして下肢を鍛える(毎日の散歩など)。
- 食事はきちんと三食摂るようにする。
- 乾布摩擦を行う。
それでもよくならない場合は内服薬での治療を行います。内服薬の効果が出てくるまでには1~2週間程度かかります。
そのため薬は良くなるまで続けて飲むようにして下さい。また、学校へ行くまでに効果が現れてくるよう起床時に飲むようにしましょう。
最後に・・・
この病気は成長と共に次第によくなりますので、周囲もゆっくりと構えてあたたかい目で見守っていくことが重要です。
チェックリスト(あてはまる症状にチェックして下さい)
チェックリストで
- 大症状(□)1つと小症状(○)3つ
- 大症状(□)2つと小症状(○)1つ
- 大症状(□)3つ以上
上のいずれかの条件を満たし、器質性の心臓病や貧血などがなければ起立性調節障害と診断されます。
大症状
- 立ちくらみや、めまいを起こしたことがある
(急に立ち上がった時に、目の前が暗くなったことがある) - 立っていると気持ち悪くなり、しゃがみ込んだりしたことがある
- お風呂で気持ち悪くなったことがある
お風呂で気持ち悪くなったことがある - 少し動いただけで心臓がドキドキしたことがある
(階段を昇っただけでドキドキしたことがある) - 朝なかなか起きられず、午前中調子が悪いことが多い
(頭がボーっとして、ふとんから起き上がれなかった日がある)
小症状
- 顔色が青白いと言われたことがある
- 朝、食欲がない
- ときどき強い腹痛がある
- だるい、疲れやすい
- しばしば頭痛がある
- 乗り物に酔いやすい