院長のコラムColumn

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百日咳について

百日咳は、百日咳菌の感染によって引き起こされ、特有の咳発作を特徴とする呼吸器感染症の一つです。本来、小児に多い病気ですが、最近は20歳以上の成人の報告例が増加しています。
症状としては、最初は軽い咳や鼻水など普通の風邪のような症状で始まりますが、次第に激しい咳へと変わっていきます。「コンコンコンコン」と連続的な咳(スタッカート)をするようになり、続いて息を吸う際に「ヒュー」と笛のような音(レプリーゼ)を発し、これら一連の咳発作を繰り返します。また、乳児期にかかると重症化しやすく、肺炎や脳症を合併することもあります。
診断は、培養検査による鼻咽頭からの百日咳菌の分離や血清学的検査などによります。
治療としては、主にマクロライド系抗菌薬が用いられ、通常は2~3ヶ月くらいで治りますが、中には名前の通り100日以上かかる場合もあります。

百日咳の予防のためにも、
生後3か月を過ぎたら出来るだけ早いうちに

DPT-IPV(四種混合)ワクチンを受けるようにしましょう。また、咳が長引く際には、かかりつけ医の先生にぜひご相談下さい。

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