鉄欠乏性貧血
体の中の鉄分は、血(赤血球)をつくるときの大切な材料です。鉄分の蓄えが少ないと血をたくさんつくれなくなって、貧血(血がうすい)になります。
乳幼児期
- この時期は胎児のときにお母さんからもらった鉄分の蓄えが少なくなるころです。また、体重が急に増えていくので、鉄分が不足しがちです。
- 鉄分の不足による貧血が続くと、心身の発達に影響が出ることがあります。
- 1歳までは牛乳をあまり飲ませないようにしましょう。牛乳には鉄分はほとんど含まれません。離乳期の赤ちゃんは鉄分が不足しがちなため、早くから牛乳に切り替えるとさらに鉄分が不足してしまいます。
思春期
- 思春期には体の急な成長のために鉄分が必要になります。とくに女性では月経のために鉄分が減り、貧血になります。不規則な食事やダイエット、過激なスポーツなども貧血の原因となります。
- 貧血があると、顔色が悪い、疲れやすい、動悸や息切れ、いらいらする、などの症状が現れます。
貧血を治すには
- 血液検査で鉄分の不足による貧血とわかったら、鉄剤を飲むことがあります。
- ビタミンCを多く含む果物や野菜は、鉄分の吸収をよくします。
- 定期的に血液検査をして、体の中の鉄分の蓄えが十分になったことを確かめてから鉄剤をやめます。
※鉄剤を飲むと、便が黒っぽくなったり歯が黒ずんでくることがありますが、治療が終わればもとに戻ります。
貧血を予防するには
治療が終わったあとも鉄分の多い食品をとるように心がけて、また貧血にならないようにしましょう。
鉄分の多い食品
レバー、肉類、卵黄、さかな、貝類、パン、みそ、大豆、とうふ、グリンピース、ほうれん草、じゃがいも(皮つき)、ドライフルーツ(レーズンなど)、のりなど